コントラバスは楽譜上の音符の1オクターブ下の音が出ています。
ということはオケ調弦でも「移調楽器」の一つになります。
古典派あたりまでオーケストラではチェロとコントラバスは同じ楽譜でした。
すると常にオクターブユニゾンで動くことになります。
チェロの調弦は上からA-D-G-C。コントラバスの第4弦はE。
でも作曲家はチェロを念頭に下のDとCを書きます。さてコントラバスはどうしましょ?
楽譜どおり弾きたいですよね。この下のC「コントラC」を出したい!
ベートーヴェンの「運命」の第2楽章で「ソーミドーレードードー」というフレーズ
があって、この最後の「ドー」がコントラCなんです。このCに「宇宙を感じる」
と言った人もいましたね。確かにそのとおりです。「ん〜たまらん!」て感じ。

そこで考え出されたのが5弦バス。弦を低い方に1本Cの弦を足して5本にしました。
第4弦と第5弦はEとCで3度になるのでCではなくHに調弦する場合もあります。
弦メーカー・ピラストロ社では「H線(C)」として出しています。
「同じ弦で半音くらい調弦変えてもかまわない」ということです。
コントラバスはヴァイオリンやチェロと違って大きさが全然決まってないのです。
楽器によって弦長が違いますから半音くらい誤差範囲内です。

私の知る限りでは、大人が使う楽器で弦長が短いものは93cm、長いものは120cm。
30cm近くも違うんですよ。ですから楽器によって弦も選ばなければなりません。
張りの強いもの、弱いものいろいろあります。
普通日本では104〜108cmくらいです。ヨーロッパではもっと大きいのも多いらしい。
相互リンクさせて頂いている奥田一夫氏が使用されている楽器に大きいのがありますよ。
詳しくはホームページ「ULTRA BASSISSIMO」で見てください。

次回は「コントラCその2」です。う〜ん、5度調弦にはいつ触れられるんだろ?