5度調弦にするとどんな運指をすると有利なのかを考えてみました。
先に述べたように一本の弦で担当する音が増えるわけですから、
低いポジションにおいてはポジションチェンジが多くなります。
これを少しでも少なくするにはどうすればいいのか。

まず一つは親指を使う方法。
1stポジションあたりでも親指を使うことがあります。
チェロもこの方法をとる人がもちろんいます。
無伴奏チェロ組曲第6番のアルマンドの1小節目でやる場合があります。
親指をいろんなポジションで使えるようになると、かなり有利になります。

次に薬指を使う方法。
手の大きさに余裕があれば親指ポジションではなく1234と半音ずつとることができます。
これは楽器、奏者によって条件はまちまちです。
チェロのように1234全部使えるポジションが低ければ低いほど有利になります。
ちなみに私はD線上でF#に1を置いてG,G#,Aと1234で常時とっています。

最後に1,4を大きく伸ばす方法。
2,3の音程は犠牲にして、というか使わずに、1,4の音程を反復したりスラーにしたり
する時に使います。これは3度音程の攻略に使えます。

ただ「薬指」と「伸ばす」は指に負担をかけ、腱鞘炎になる危険性をはらんでいますので
これらの方法を使うときには充分注意しています。
私は弾く前、弾いた後の指のマッサージは欠かさないようにしています。