北海道紀行その2
北海道の旅3日目は、富良野のラベンダー畑を散策。プランターでか細く咲くラベンダーしか知らなかった日野庵主人は、濃くあざやかな青にびつくり。これが本来のラベンダー色なのです。写真でおわかりいただけるでしょうか。……このファーム富田には、富良野にラベンダー栽培が根付くまでの歴史を知ることのできる資料館もあります。今日のようにラベンダーが一般化した背景には、やはり、人々の強い思いと行動があったことをはじめて知りました。
4日目は美瑛をまわって一路小樽へ。
美瑛の丘陵地帯には、ちょうどジャガイモの白い花が一面に咲きほこっていました。日野庵主人がふだん「畑」と思っているものとはけた違いの広大なジャガイモ畑。ちなみに、北海道のジャガイモは、理屈ぬきでとても美味しい。その理由もこの光景を見れば納得できる気がします。
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小樽は何かしら落ち着ける場所です。観光スポットともなっている運河には、その当時北前船で運ばれた福井の笏谷(シャクダニ)石が使われたとか……。異国情緒あふれる港の街にも、どこか日本海側に共通した雰囲気が感じられるのです。
小樽の街で見つけた見なれない飲みもの、その名は「ガラナ」。北海道ではポピュラーな飲みものだそうで、コンビニでも当たり前のように置いてあります。味はコーラに似ているようで、それとはまた微妙に異なるような……。ふとしたもので、その土地ならではのものを発見するのは旅の楽しみの一つです。日野庵主人、沖縄でオリオン・ビールに出会った時と同じ感動を再び味わったのでした。
文学的な方面から言えば、小樽は、小林多喜二や伊藤整が小樽高等商業学校に学び、青春期を過ごした街であり、北海道漂白の途上に石川啄木が足をとどめ、社会主義思想に初めて触れたと言われる土地でもあります。市立小樽文学館には、彼らゆかりの資料などが展示してあります。(写真は、札幌大通公園内の石川啄木の歌碑。)