以前に農薬中毒について書きましたが、室内でも中毒にかかることがよくあります。一番多いのは飼主さんのお薬を飲んでしまった時です。先日キャバリアが飼主さんの解熱剤を5錠も誤飲してしまいました。体の震えが止まらないようです。飼主さんに薬の種類を見させてもらうとそれほど危険性は無い種類だったのですぐに薬で嘔吐させました。カプセル2つ分は吐く事が出来ましたが、残りはもう吸収されてしまった様子。血液検査でも問題なし。静脈点滴をしてICUに入れて経過観察をしました。夜に1回吐血しましたが、翌日には元気で食欲もあるので内服薬を処方して無事退院しました。非ステロイド系抗炎症剤、いわゆる解熱鎮痛剤は人用の薬を使用すると消化器潰瘍と急性腎不全を誘発します。ですから動物病院では必ず動物用の鎮痛剤を使用します。特にアセトアミノフェン(風邪薬)は犬で肝障害、猫ではメトヘモグロビン血症によりチアノーゼを発症し少量でも死亡率が高くなります。ですから熱がありそうだからといってペットに人の薬を飲ませないで下さい。非常に危険です!さらに昨日はタバコを飲み込んだパグが・・・。ニコチン中毒で副交感神経刺激作用により有機リン系中毒と同様に呼吸抑制と心停止を起こす恐れがあります。気を付けて下さいね。外出時など室内犬から目を離す時はサークル内に入れておく事のが一番です。
|