2005年6月28日(火)
熱中症に注意しましょう。

 毎日暑いですね〜。本当は梅雨のはずなんですが、もう夏本番といった感じです。テレビではもうすでに人の熱中症が報道されています。暑いと熱中症になるのは犬も同じです。ましてや犬は汗腺がないので体温の調節が難しいのです。
 犬が熱中症になるのは以下の3つが考えられます。
@自動車の中
A閉め切った室内(室内犬)
B日陰のない屋外につなぎっ放し(室外犬)

 熱中症にならないようにする注意点です。
@飲み水を十分な量を飲めるようにしておく。
A室内に入れる、エアコンを使用する
B室外犬は日陰を作り、コンクリートなど熱を持ちやすい場所に放置しない。
C暑い日の散歩は早朝か夜にして、時間は短めに。
Dクールマットを使用する(ホームセンターや通販で購入可)
 
 熱中症になってしまった場合ですが、息が荒い、ぐったりしている、よだれをたくさん出す、意識がもうろうとしている、などの症状があらわれます。そのような時には直ちに体を冷やしてください。
@水槽に入れる(小型犬)
A氷水につけたタオルを絞らずに体にかける(中〜大型犬)
B扇風機に当てる
C少しずつ水を飲ませる
 
呼吸が少し落ち着いたらすぐに病院に連れて来て下さい。熱中症は低血圧によるショックを引き起こすため、症状により1〜2日間は静脈点滴をします。特に肥満犬、高齢犬、短頭犬種(パグ、シーズー、ポメラニアンなど)は特に注意が必要ですね。夏は必ずワンちゃん用の飲み水を持って散歩した方がいいでしょう。

↑シャンプーされて涼しそうな大吉くん(パグ)
















2005年6月23日(木)
精巣の左右差

 いつも来院する11歳のオスの柴犬が狂犬病注射に来院しました。注射前に検診すると精巣の大きさが左右で違います。右側の精巣が左側の約1.5倍になっていました。飼主さんも気が付いてなかったようです。念のために手術をして病理組織検査すると精巣腫瘍でした。早期発見が出来たため検査で転移もなく2週間後の抜糸をして完治です。
 精巣腫瘍は去勢していないオス犬によくみられますが、特に精巣が陰嚢内に下降していない潜在精巣(または陰睾、停留睾丸とも言います)の状態の場合に多く見られます。潜在精巣は遺伝する可能性が高く、このようなオス犬は繁殖に使用してはいけません。
 去勢をしていないオス犬の飼主さんへ。
@まず精巣が陰嚢内に2つあり左右の大きさが正常ですか?なら心配ないでしょう。
A精巣が陰嚢内に1つしかない?もう1つの精巣は陰茎の横かあるいはお腹の中です。陰茎の右側か左側にあって大きくなっていたらすでに腫瘍化している可能性が大きいので手術が必要です。大きくなっていなくても腫瘍化するリスクが大きいので手術が勧められます。
Bもう1つがどこにも見当たらない?お腹の中ですから腫瘍化しても気が付かないので危険です!早く手術を受けて下さい。

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