2008年10月5日(日)
聴診器を買いました

 最近聴診器を買いました。使い慣れた聴診器が壊れたためです。いつもリットマンの聴診器を愛用していますが、今回は奮発して○万円の良い物を購入しました。成人と小児を聴診面で使い分けられる循環器向け両用タイプです。チェストピースといって、聴診器の丸い部分を皮膚にあてたまま押さえつける力の強弱で、低周波音と高周波音のモード切り替えができ、持ち変えずに低・高周波音を連続的に聴診することができます。しかもぶっといチューブの内空はツーインワンチューブのステレオタイプです。
 ウキウキしながら新品の聴診器をトリミングに来ていたワンちゃんに当ててみてビックリ!本当にステレオのイメージで頭の中に心音が浮かんできました。肺や腸の音も以前より雑音が少なくクリアなように思います。
 小動物の獣医師の診察は50gのジャンガリアンハムスターから、40kg以上の大型犬まで体重の幅が広いので、このような聴診器は大変重宝します。学生時代に実習用に購入した何千円の物とはえらい違いでした。良い道具は高いけどそれだけの価値があるなと感心させられました。

2008年10月14日(火)
前立腺膿瘍と去勢手術の重要性について
前立腺と膀胱

 先日排尿困難の10歳オスのワンちゃんが来院しました。検査をしてみると前立腺に膿が貯まっています。内科的な治療はこれ以上は困難な状態だったのですぐに手術をして膿を取り除き去勢手術もしました。さらに膿が貯まらない様、大網を前立腺内に挿入して固定しました。これで良くなるはずが、培養した菌は何とMRSA!当然抗生物質が効きにくい訳ですが、検査の結果何とか効果のある薬が分かりました。
 あれから3ヶ月、2度の手術と肝障害を乗り越えて、今では元気に通院しています。超音波検査で膿が完全に消失したのも確認されました。
 このような前立腺の病気は、去勢をしていない犬で珍しくありません。今回は運よく助かりましたが、あるデータでは、前立腺膿瘍の犬の1年生存率は50%と報告されています。これは悪性腫瘍並みの数字です。しかしこれは男性ホルモンが関連する病気なので、若いうちに去勢手術さえしておけばほぼ予防できた事なのです。
 避妊去勢手術を「かわいそうだから、自然のままで」とおっしゃって手術を希望しない飼主さんがいますが、避妊去勢手術をしないで、人間の都合でペットとして飼われ、交尾をする機会も無いまま活きていく事が生き物としてすでに不自然な事なのです。
 また手術が病気の予防になり長生きできる事を考えると、年を取ってからリスクの高い手術を受けるよりも、若いうちに、出来れは生後6ヶ月で避妊去勢手術をしてあげた方が、ワンちゃんにとっても飼主さんにとっても長い目で見てきっとハッピーな生活が送れると思います。
 ワンちゃんが老後も健康に生活できるかは全て飼主さん次第です。よく考えてあげて下さい。

前立腺から吸引した膿
2008年10月16日(木)
たけふ菊人形に行きました

 先日たけふ菊人形に家族で行ってきました。今年のテーマは源氏物語です。私は子供の頃から遠足でほとんど毎年行ってました。
 3年前に大阪府枚方市の菊人形が幕を下ろして、今では規模の大きいのはここ越前市と福島県二本松市の2つだけになったそうです
 越前市が誇れる貴重な文化を残していきたいですね。遊園地もあるので小さなお子さんはきっと喜びますよ。うちの2歳の長男はメリーゴーランドで大はしゃぎでした。OSK日本歌劇団ショーも楽しいですよ。
 越前市のHPにペット不可と書いてありますが、介助犬は除くと会場に書いてありました。今年は11月9日までで小学生未満は無料です。駐車場も無料で会場周辺に結構あります。ぜひ越前市にいらして下さい。

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