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2014年1月13日(月)
日本獣医中医薬学院に通学しています
 最近HP更新が出来ていませんでした。昨年の9月末から東京の中医薬専門学校に月2回新幹線で通学し始めたのと、さらに開業部会会長としての仕事と、地元での研修会等も重なり忙しかったためです。

 開業から10年、最新の西洋獣医学を治療に取り入れようと、今日まで可能な限り研修会に参加し研鑽しました。私が獣医科大学を卒業した17年前と比較して、犬猫の治療は飛躍的に進歩しました。安全で有効性の高い動物薬や医療機器も増えました。

 それでも西洋獣医学にも限界がありますし老化には勝てません。動物への再生医療が一般的になるにはまだ時間がかかりますし、費用面も無視できません。しかし、犬猫も高齢化が進んだ今、自分の獣医師のセカンドステージとして何をしてあげられるのかを考えた結果、東洋医療の可能性を信じて東京への通学を決断しました。

 専門学校を卒業するのに2年間の通学が必要なので、それまで日曜日の急患は対応できませんが、近いうちに難治性のわんちゃんねこちゃんを元気にしてあげられる日が来ると信じて、福井県初の有資格鍼灸獣医師を目指します。ご期待下さい。
2014年1月27日(月)
待合室に受付・会計待ち順番が表示されます
 本日より待合室中央に診察、会計待ちの順番が40インチモニタにリアルタイムで表示されるようになりました。今まで順番も分からずにお待たせ致しました事をお詫び致します。

 患者様お一人あたりの平均診察時間は8分程度ですので、5人の方がお待ちの場合は40分程度の診察待ち時間を目安にして下さい。

 なるべく30分以内の待ち時間を心掛けていますが、患者様の状態により時間がかかったり、緊急の場合には診察順が前後致します事をご理解頂きますようお願い致します。
2014年2月3日(月)
怖い手作り食
 東京の知り合いの先生から、珍しい症例を教えて頂きました。皆さんにもぜひ知って頂きたく、許可を頂き転載致しました。

 初診の9ヶ月齢の猫が排便排尿困難を主訴に来院しました。レントゲン検査にて、脊椎と骨盤の著しい変形、骨濃度低下、便停滞、膀胱拡張が確認されました。この子猫は小さい時からキャットフードではなく、手作り食のみが与えられていました。

 年配の先生ならすぐにピンとくるでしょうが、今の若い先生はなじみのない病気でしょう。これは栄養性二次性上皮小体機能亢進症と言います。手作り食の弊害で、リンとカルシウムの不適切なバランスにより骨格からの脱灰が起こり、骨は変形して痛がり、歯がぐらつき、酷いと背骨や足が骨折します。子犬、子猫に発生し易いですが、大人の犬猫でもまれに発生します。一昔前はよく見られたそうです。

 食餌の改善やカルシウム剤の投与により多少の改善は見られますが、完治はまず望めません。飼主さんが良かれと思って子猫のために毎日作った食餌が悲劇の原因となってしまった症例です。

 アレルギーの患者さんにも「手作り食で何を与えたら良いですか?」という質問を受けますが、低蛋白血症等の弊害が良く見られることから学会でも推奨はされていません。信頼のおけるペットフードを利用して下さい。犬と猫でさえ必要な栄養が異なります。
 
2014年2月16日(日)
アニコム損害保険についてお知らせ

 先日、(株)アニコム損害保険より各動物病院に通達が届きました。診察なしでお薬のみを処方する場合は保険適応外になるとのとこです。よってアニコムをご利用の患者さんは必ず診察を受けた上で処方を受けて下さい。どうぞご了承下さいますようお願い致します。

2014年3月4日(火)
超音波手術器を導入しました
 動物用超音波吸引器ソノキュアを導入しました。この装置は、超音波領域の周波数で金属チップを振動させることで、目的部位を破砕・乳化・吸引、さらに骨の切削などの手術が行えます。血管や神経を傷付けずに、骨や腫瘍のみを吸引することが可能となることから、出血の少ない動物へのダメージを最小限に抑えた手術が可能となりました。

 これにより今まで手術が困難であった肝臓腫瘍、口腔鼻腔内腫瘍、副腎腫瘍などの腫瘍切除が可能となりました。さらに導入済みの高周波電気メスとの組み合わせにより、難易度の高い腫瘍切除ができます。さっそく先月14歳のダックスフンドの肝臓腫瘍手術に成功しました。ようやく難治性癌患者への対応が可能となりました。
2014年4月11日(金)
椎間板ヘルニアを鍼で治療しています
 今まで数多くの椎間板ヘルニアの手術をしてきました。グレード4(後肢歩行不能痛みあり)までは4年前から導入した水中トレッドミル装置を利用したリハビリにより、術後1〜2カ月で100%歩行可能となるまでに治療成績が出せるようになりました。

 しかしグレード5(後肢歩行不能痛み消失)では、当院で術後にリハビリを3カ月以上しても後足が歩けないダックスが3頭に1頭います。3カ月以上も週2回通院してもらって全く歩けないのでは手術をした獣医師としての責任を果たしていないと感じました。

 そこで鍼灸治療を学び、今年から導入しました。直径0.2mmのセイリン鍼を脊椎に3本、両後肢に2本刺入します。結果、驚いた事に、グレード5のイヌ3頭が僅か1カ月でリハビリ通院を終了出来るまでに歩行可能となってしまいました!これには私が驚きました。今週足が動き始めたと思ったら、来週にはもう陸上で立ち始めているのです!中医学の導入は間違いでなかったと確信出来ました。

 中医学では、診断名ではなく症状から治療を決めます。つまり同様の方法であらゆる脊椎疾患に治療効果が期待できます。犬猫の脊椎疾患でお困りの方は診察を受けて下さい。施術時間は僅か10〜20分間です。鍼灸治療は動物保険適応です。