皮膚糸状菌症
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特徴; 動物の食餌に含まれる1つあるいはそれ以上の物質の摂食に関連して季節に関係なく起こる痒み。年齢に関係なく起こる。

症状; 耳、四肢、鼠径部、腋、顔面、頚部、会陰部に見られる発赤、丘疹、脱毛、擦過傷、鱗屑、色素沈着、苔癬化。外耳炎。非季節性の痒みを伴うこともあり。胃腸症状(下痢、嘔吐、鼓腸)を併発することあり。まれに神経症状。

原因; 食物あるいは食品添加物に対する免疫介在性の副反応。特異体質的な反応など。病因は完全に解明されていない。

診断; 低アレルギー食に対する反応(皮膚の改善に4〜12週間以上かかることあり)。疑わしい食物成分による刺激試験。食物成分アレルギー検査(皮内、血清学的)は検査結果が信頼できないので推奨しない。近年はリンパ球反応検査が食物アレルギーの診断補助に有効との報告あり。

治療; 二次感染の治療(膿皮症、マラセチア感染症、ノミなど)。低アレルギー食のみ厳密な給餌。

予後; アトピー性皮膚炎などの併発疾患がなければ予後は良好だが、生涯の食事管理を必要とする場合が多い。掻痒の初発が6ヶ月齢以下、あるは6歳以上の場合はアトピーよりも食物過敏症であることの方が多い。

食物過敏症(会陰部)
食物過敏症(顔面)
食物アレルギー(下腹部)
食物アレルギー(下顎部)

Food Allergy Dermatitis