肛門周囲フィステル(瘻)
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症状; 肛門周囲のびらん、潰瘍、小型の瘻管形成、しぶり、排便時の疼痛、便秘など

原因; 解明されていない。アポクリン腺の炎症(化膿性汗腺炎)、埋伏、肛門の瘻管と腺窩の感染、肛門周囲腺と毛胞の感染、肛門嚢炎など全てが関与していると考えられている。

好発犬種; ジャーマンシェパード、アイリッシュセッター

診断; 皮膚生検、食餌性過敏症の除外

治療; 抗生物質、プレドニゾロン、シクロスポリン、低アレルギー食、タクロリムス、鎮痛薬、外科手術、毛刈りと毎日の薬浴洗浄

予後; 軽症患者を除き、完全に寛解するかどうかを監視を必要とする。現在ではシクロスポリンと残った病変の外科的切除(必要とされた場合)が最も予後が良いと思われるが、最低用量のシクロスポリンによる生涯にわたる治療が必要な事もある。術後の合併症(瘻管再発、肛門の狭窄化、便失禁)もしばしばみられる。
肛門周囲フィステル
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肛門周囲フィステル治療1週間後

(シクロスポリンにて治療1週間後、潰瘍が消失した)

(初診時、肛門とその周囲に多数の潰瘍を認めた)

Perianal Fistula