日野庵について
日野庵は、越前市を本拠として近代文学を研究している三川智央のホームページです。
越前市は、その昔、越前の国の国府があった所で、かの紫式部もしばらくの間滞在したことがあるという由緒ある(?)街です。
『紫式部集』には、彼女がこの地で詠んだ「ここにかく日野の杉むら埋む雪小塩の松に今日やまがへる」という歌がおさめられています。
越前市には日野山という標高800メートルほどの山があって、街のいたるところから眺めることができるのですが、
紫式部はこの日野山に降る雪を見ながらも、恋しい都を思いおこしていたのでしょう。
わが寓居からもこの日野山がよく見えます。
紫式部公園(越前市)から眺めた日野山
1000年の昔、紫式部が和歌に詠み、その後、松尾芭蕉も『奥の細道』の旅で書き留めた日野山を仰ぎつつ、
私なりのスタイルで文学とかかわってみたい、というのがこの日野庵です。
私は主に近代文学(特に明治から大正にかけてのリアリズム文学・川端康成の作品など)に興味を持っていますが、
日野庵では、先ほどの紫式部や松尾芭蕉をはじめ、地元に関わる文学についても取り上げていきたいと思っています。
また、この庵の同居人であるマキの部屋にも時間があればお立ち寄りください。